スマートフォンアプリの実現方法は大きく分けて三つあります。
- ネイティブアプリ:AppleやGoogleが指定している技術で開発する
- ハイブリットアプリ:Web技術を組み合わせて開発する
- 第三者技術アプリ:特定の第三者の技術で開発する
Unityアプリは、3番目のサードパーティ技術のアプリとなります。
事例ですが、”ポケモンGO”や、”原神” などのスマホゲームなどがUnityで制作されたとのことです。
“Unity”はUnity Technologiesが提供している開発環境で、現在はGoogleの開発者向けサイトでも公式で紹介されているほど一般的な開発技術となっています。
https://developers.google.com/unity
メリットとデメリット
ネイティブ技術での開発と比較して、以下のようなメリット・デメリットがあります。
- iOSとAndroidの両方のスマホで利用できるアプリが一度に開発でき、コストを抑えることが出来る
- 開発者が多く、購入することの出来るライブラリや3Dデータが豊富にある
- 2005年から提供されている開発環境であり、ネット上の情報や、経験者が多い
- 最新のiPhoneやAndroidの機能を最大限に活かすことができない
- アプリが少し重い
- 開発環境が有料(個人や学生向けの無料版アリ)
社内で使うような業務用アプリや、iPhoneとAndroidの両方向けにアプリを展開したいときなどにはUnityでの開発は非常に有効です。
一方で例えば最新のiPhoneの機能を最大限に活かしたいということであれば、Apple社の技術を使うのが間違いがないかと思います。
ハイブリッドアプリに対する利点
ハイブリッドアプリの開発技術はいくつかありますが、PDFで有名なAdobeや、Facebook(現メタ社)、Microsoftなどの「AppleやGoogle以外の大手IT企業」が提供している技術が一般的です。
Webサイトを制作するようにアプリを作ることが出来、スマートフォンのカメラ機能などを呼び出して使うことも出来ます。しかしあくまでWeb技術であるため限界がありますし、アプリにする必要性がなければWebサイトとして提供すれば十分である場合があります。
- Unityであれば、ネイティブ技術ほどではないがスマホの機能や性能を活かすことが出来る
- Webサイト以上に複雑なもの(ゲームなど)を開発することが出来る
- ベテランエンジニアが多く、コミュニティが発達している
ハイブリッドアプリの開発にWebエンジニアをアサインすることが可能ではありますが、そもそもWebサイトを開発する技術者のモチベーションとマッチしないですし、複雑なアプリを作りたいのであればアプリ系のエンジニアをアサインすれば良いだけです。
メタバースアプリのデファクトスタンダード
最近のメタバース向けなどでVRゴーグル向けアプリを開発する際にはUnityを使うことがデファクトスタンダードとなっています。Unityはスマートフォンだけではなく、様々なプラットフォーム向けにアプリをパッケージ化することが出来ます。
※ PS4やNintendoスイッチなどにもUnityで開発されたアプリが多数あります。
Facebook(現メタ社)のVRゴーグルや、ベンチャー企業が出しているようなARメガネなど向けのアプリをUnityで開発することが出来ます。
・業務用アプリを開発したいとき
・iPhoneとAndroidの両方でアプリをリリースしたい、かつコストを抑えたいとき
・VRゴーグルやARメガネ向けのメタバースアプリを開発したいとき
このようなときはUnityを使って開発するのが良いと思われます。